今回もまたまた粉引のお話です。
粉引、欠けやすいのですよね。
この口縁のところ。
こんな感じに、釉薬と化粧が欠けてしまうこと、よくあります。
こちらとこちらでも書きましたけれども、粉引が三層構造であることが、欠けやすい原因となっているからです。
作り手はもちろん、欠けないようにと工夫をいろいろしています。
たとえば、器の口元の処理。
だいたい口元は、上の画像のように口縁あたりは薄手に化粧をかけ、欠けにくいようになっています。
そのかわりに、その部分というのは下地が透けて見えますので、グレーだったり焦げがでていたりします。
粉引の口縁のグレーは理由があって、こういう作りになっています。どうぞご理解くださいね。
これも粉引きの味わいですが、この部分「白がまわっている方がいい」というご希望、多いです。
なので、一番はじめの画像の器は、口縁もばっちり白化粧がまわっていたのです。
でも、やっぱり欠けてしまいました。
ワタクシは、そういうのは仕方がないかなぁ、と思っています。
欠けていても、愛すべき器なの、この器。とても気に入っている器です。
上から覗くと、まるでクッキーのようですが、そこも愛しいの。
ほら、かぼちゃだって嬉しそう!
欠けなどは「金継」という直し方もありますが、プロに頼むと、この器のお値段よりもお高いものですし、自分でやるには、材料が・・・時間が・・・なによりも、やる気が・・・・。
気が向いたら自分で直すことといたしましょう。(金継キットだけは持っている。使ったことないけど。)