藤吉憲典さんが作る器のうち、約7割強が江戸時代からつづく古典文様を再デザインしたものだそう。
こうしたデザインを、やきものの世界では、昔から「写し」といいます。
コピーとか贋作ととは、いわないのです。
やきものの世界独特というか、日本独特の概念です。
藤吉憲さんは、いう。
「写しで最も大切にしていることは、元祖を超えてもっと良いものにしていくこと」
左 染付波桜文蕎麦猪口 4320円
中 染付菊花文蕎麦猪口 6480円
右 染付秋草文蕎麦猪口 5400円
ももふくでは、藤吉憲典さんの蕎麦猪口は、だいたい通年で何かしらの在庫があるようにしていて、レジ横の棚に並んでいることが多いです。
それをご覧になった方の半分以上の方が「骨董ですか?」ってお尋ねになります。
その文様も、生地の白が放つ色合いも、たしかに古いものにあるような、色ムラや絵柄のゆらぎがあって、そのような趣があるように感じられるのかもしれません。
ですけれども、藤吉さんが目指しているのは、古いものの再現ではないのです。
これを次の世代につないでいくこと。
昔から受け継がれてきた伝統が培ってきた美しいものを「古臭い」ものとしてではなく「斬新で、どこか懐かしいもの」にしていくこと。
藤吉さんの器は、今の時代の食卓で、染付や色絵の美しさ、楽しさを、食事とともに味わえるように作られているもの。
器から藤吉さんの「今」を感じていただければと思います。
『藤吉憲典展』
明日最終日です。
2016年12月3日(土)〜10日(土)
12時~19時 最終日17時まで
会期中無休
近年はアート作品に意欲的に取り組んでいる藤吉憲典さん。
今回は「食器を沢山作っていきます」とおっしゃっています。
アートと向き合ったからこそ、食器という「用途のあるもの」
への思い入れが増しているのだそう。
絵付けだけでなく、その細部のつくりまでが美しい器を
ぜひ手にしにいらしてください。
うつわ ももふく
194-0013 東京都町田市原町田2-10-14-101
TEL 042-727-7607
小田急線・JR横浜線 町田駅より徒歩10分〜15分
※専用駐車場はございません。
お近くのコインパーキングをご利用ください。