藤吉憲典さんより器が届いています。
上画像 染付鹿文木甲縁小皿 径11cm 高さ2.5cm 5400円
美しい。
染錦馬文瓢箪型豆皿 径11.5cm×6.5cm 高さ2.5cm 4320円
定番の豆皿。馬の姿は器によっていろいろです。
肥前陶磁(古伊万里、有田、鍋島などと呼ばれるものすべてを含む)の技法は、このままでは文献のなかに眠ってしまいます。
鍋島や柿右衛門のような国が保護するものは別として、本来あるべき肥前陶磁の良さが、機械化と低価格化、なにより携わる人たち(つくる人、売る人)の勉強不足で消えていこうとしていることに危機感を持っています。
藤吉憲典さんの言葉です。
この言葉にあらわれているように、肥前陶磁を後に伝えたいという藤吉憲典さんの強い思いが、最近の作品から伺えます。
人々の暮らしや思考が、今までにはないスピードで大きく変わってきている現在、伝統を引き継いで、次の世代に繋げていくのは、なかなか容易なことではない、ということを、ひしひしと感じます。
伝統工芸のような生活必需品ではないもの、は、誰かが強い意志を持って伝えていかなければ、遠くない将来、確実に消えていきます。
そそうならないために、今できることの全てを注いで形にしている。
そんな一人が藤吉憲典さんです。
器というものを、単に「食器」としてだけでなく、「工芸」という角度からも、知っていただけると嬉しいです。