百福 

作家の器の店 南青山

八田亨さんの「くすの木窯」のこと

そろそろ来年の八田さんの個展の日程を決めなければ、というのと、新しい窯の様子はどんな感じだろう?というので、連絡をしたところ「⚪︎⚪︎日に窯焚きます」とお知らせいただいたので、2023年11月某日、八田さんの窯「くすのき窯」にお邪魔してきました。

窯を訪ねたその日は、ちょうど火を入れて2日目の昼で、窯の中の温度を見ながら薪を焚べるという作業を、ただひたすら続けている最中でした。

窯を移転して、もうすぐ2年になろうかという窯は、最初の頃に比べて、煤の跡が濃くなりつつあったり、ところどころ熱で膨張した窯の壁に大きなクラックが走ったりしつつも、まだ初々しく、爽やかな青年のようでありました。

そんな窯の調子は、とてもいいそうで。

調子がいいのであれば、何よりではないかと思うのだけれども、性能が良すぎて、よく焼けすぎてしまうので、「どうこじらせるか」というところに注力しているとか。

土の選び方から、釉役の選び方、窯の位置どり、火の入れ方。

やりすぎず、やらなすぎず。土が持つ自然の力を、より自然な形で引き出すには、どうするのか。

この穴窯の前で数時間、窯や器の話を沢山聞かせてもらったのだけれども、その間、薪を入れたり、窯の空気の量を調整したりと、窯の火から注意をそらさずにいる八田さんは、この若い窯と、ずっと対話していたな。そういえば。

窯を育てている最中。

たぶん、そんな感じなのだ。

窯に使っている薪の一部は、なんと「だんじり」の「コマ(車輪)」。


「だんじり」といえば岸和田が有名ですが、八田さんの住む堺市でも、毎年10月に「だんじり祭り」があって、その祭りの後に、コマをもらっているとか。

ほかには針葉樹もあれば広葉樹もある。

この窯で焼かれた器、今回はどんなものが並ぶだろう。


八田亨展


Sat, Feb 3 – Fri, Feb 9
Hatta Toru Exhibition

Toru Hatta is a potter with an anagama kiln in Sakai, Osaka.

He is particular about clay and firing, and his potteries are appealing because of their simple forms, yet nourishing and expressive.

About two years ago, he renewed his wood-fired kiln. He says that the kiln is in great shape. He is now experimenting with that kiln to create pottery with a more natural feel.

He says he wants to create something special that the person who gets it will love for a long time.
Please come and see his works.

穴窯を移転して2年。
2代目の「くすのき窯」は、とても調子がよいそう。
かえって上手く焼けすぎてしまうところがあるとか。

そこを、どう「こじらせるか」というところに注力し、
やりすぎず、自然さを引き出す焼きを目指し、
窯に火を入れている。
器の内側からしっかり焼けた八田さんの器。
ぜひご高覧ください。

2024年2月3日(土)-9日(金)
会期中無休 
営業時間 12時~18時 最終日17時まで


百福
〒107-0062
東京都港区南青山2-11-6 1F
momofuku@momofuku.jp
Open 12:00 – 18:00
不定休
お問い合せはお電話・メールでお気軽にどうぞ。

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