今日から天野志美さんによる金継教室の2期目がはじまりました。
初回は教室のプログラムについてのお話と、金継で使う道具作りをしました。
「金継」。
最近よく雑誌などのメディアでも取り上げられることが多くなり、その字面を目にする機会が増えたように感じています。実際、都内のカジュアルなレストランなどでも、金継をした食器でお料理が供されています。これは、ほんの5,6年前には考えられなかったことで、金継というものが少しずつ知られてきているのだなぁ、と思います。
特に、ここ1年ほどの感じでは「金継教室」も、あちこちで開催されるようになっているようですし、Webで検索をかけますと、ずらーっと「金継教室」の文字が並んでいますので、自身で金継をしてみたいという方も急激に増えているようです。
ただ、その一方で、「金継」という言葉だけが一人歩きしていて、実はどういうものなのか、というこは、まだよく理解されていない、ということも感じています。
「金継」。
「きんつぎ」と読みます。
欠けたり、割れたりした器を、本来は「漆」を使って接着、修復する技法です。最終的な化粧仕上げの際に「金を使って蒔く」から「金継」といわれています。
接着するもののベースは「漆」です。「漆」とは「漆の木」から採取された樹液です。扱いが面倒で、接着のために漆が固まるまでに時間がかかる。ではありますけれども、きちんと固まれば、それは強固なものになりますから、耐久性が増します。
「金継」とは、その漆の特性を利用した修復の技法です。
今どきは「新うるし」という樹脂系の接着剤を使い、簡単に短期間でできる「金継」もあるのですけれども、ももふくで開催している天野さんの教室は「漆」を使った本格的な金継教室です。
時間も手間もかかる。
金継に必要な道具も作ります。宿題もあります。なので結構、大変です。
今回も半年、全6回です。
それでも、多分、直しのほとんどは、最後までには終わらない。終わらないのですが、最後の「仕上げ」までの技術をしっかり学んでいただきます。
「技術」を学ぶための「練習」や「宿題」があります。
「金継」というものを、学ぶ。そういう教室です。
なーんて書くと、怖そうで厳しそうな教室ですかね。
でも、天野さん、すごーく優しいし丁寧なので、大丈夫です。
わからないところは、手取り足取り、全て教えてくれます。
こちらをご覧いただいている方にも、このブログを通して「漆で器を継ぐ」「金継」を知っていただけるように、お伝えできればと思っています。
今期も半年、どうぞよろしくお願いします。