径12cm 高さ7cm 8640円
「くらわんか」
江戸時代中期1700年代に、それまで高級品であった「伊万里焼」が、伊万里の隣、波佐見から安価な庶民の器として大量に生産されるようになりました。
その量産された器は全国へと運ばれます。
当時、淀川を行き来した三十石の大型の乗り合い船に、酒食を提供する商いをしていた小舟がありました。
酒や煮物を積んだ小舟の船頭が「酒くらわんか、飯くらわんか」と三十石船に対して商いをしていたことから、この舟を「くらわんか舟」といいます。
そのくらわんか舟で、波佐見でつくられた厚手で素朴な器が使われていたことから、それが「くらわんか」と呼ばれるようになりました。
今では「くらわんか」といえば、庶民の使った素朴な作りの古伊万里全般をいいます。(古伊万里においては、この形だけを「くらわんか」というわけではありません。)
さて、この形。
舟の上でもひっくり返りにくいよう、高台が大きいのが特徴。元々は、中国の雲南地域の食器の形だとか。
この形が、砥部焼の窯跡からも見つかっていることから、砥部焼の飯碗は今でも、この形の碗を「くらわんか茶碗」として作っています。
で、今回のこの椀、その砥部焼の「お茶碗」からきています。
お茶碗、飯椀なのだ。
飯椀です。
漆器ですから、手取りが軽く、とても持ちやすいです。
形もこんなに美しい。
汁椀としては少し浅いですけれども、お汁粉などにはぴったり。
漆って、いいですよ。
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