ただ今、和食器の基本、器を購入したら知っておきたいことについてシリーズでお伝えしています。
今回は第3回目は食洗器について。
基本的には和食器を食洗器で洗うのには向いていません。
特に作家ものなど風合いや雰囲気にこだわって作られた器は食洗器にはいれないほうがよいですよ。
食洗器はお水やお湯に水圧をかけ、器に吹き付けて汚れを落とす、という機械です。
お水。
お水のチカラってすごいのです。
川の流れは岩を削りますし、海の波は石を丸めます。
水流を利用して様々な研磨作業に使われるほど力があります。
少しの水が、ただそこに存在するだけでは、その力はありません。
ですが、食洗器のように水圧を加えて汚れを落とすほどの水流にすると、少しずつではありますけれども器の表面を確実に削っていきます。
小さなキズを無数に付けることになってしまうのです。
もちろん目にみえるほどではありません。
けれども、それは繰り返されることで、器をお使いいただくうちに、
染みがつきやすくなったり、割れがでやすくなったりします。
器が傷むのが早くなるのです。
特にやわらかな土もの、粉引などのデリケートな器は、キズつきやすいです。
染付や染錦、金彩をほどこしてあるものも、絵柄にキズがついてしまいます。
大切な器を長く使う使っていくためには面倒でも手洗いが基本です。
※ただ、茶器やよっぽどデリケートなもの以外は、数回程度食洗器にいれてしまっても、すぐに割れたりするような問題がおきるほどのことはありませんので「入れちゃった! どうしよう!!」って心配なさらなくても大丈夫ですよ~。
たまに変色するものもあるようですが・・・その程度ですもの。
※デパートなどに行くと「食洗器可」という器もあります。どうしても食洗器を使いたい場合は、そうした器をお選びくださいね。ただし、基本は同じ。器が傷むのが早まります。お気に入りの器は大切にしたいですね。