独立して18年になります。
この18年、つくり手として大切にしてきたこと
とても当たり前のことですが
使う人、期待してくれる人があってのものづくりであるということ、
自分はプロとしてこの世界で仕事をするのだということ、
そのためにも、まずは自分に正直なものづくりをするということです。
独立以来、いえ、独立以前から
たくさんの方々に支えられて今があります。
やきものが大好きで、大好きなことを仕事にできているわたしは
ほんとうに幸せものだとつくづく感じています。
手づくりの、作家ものの器と言われますが
わたしは、手づくりだからすなわち良いものであるとは思いません。
手づくりでしかできない価値を伴ってこそ、手づくりの意味・良さがあるといえます。
作家ものだからすなわち良いものだとも思いません。
自分にしかできないプロフェショナルな仕事をして初めて意味が伴うと思っています。
わたしのものづくりは
先人の遺してくださった歴史に学び、その先の展開を試みる、その繰り返しです。
やきものは奥が深く、まだまだやりたいことがたくさんあります。
時代を越え、文化を越えて共鳴できる価値を生み残していきたい。
100年後、1000年後と残るものをつくりたい。
目指すのは「国宝よりも家宝」です。
わたしのつくったものが「うちのお気に入り」として代々受け継いでいただけたなら
つくり手としてそれ以上幸せなことはありません。