うつわ ももふく 

作家もの和食器の店 東京町田 

豊増一雄さん 「豊増一雄・余宮隆 二人展」に向けて 1

本日から、今週末11月9日(土)~16日(土)に開催する「豊増一雄・余宮隆 二人展」に向けて、作家のご紹介をしていきたいと思います。 今回は、お二人にそれぞれ、どういう思いで、どのようなものづくりをしているのかを、ご自身の言葉で伝えてもらえないかとお願いしましたら、大変お忙しい中、時間を裂いて書いてくださいました。 これを頂いた時、私自身、お二人の作っている器が、よりいっそう素敵なものに思え、器を使うのが、ますます楽しくなりました。 こちらをご覧いただいき、この展覧会で、何か感じていただけるものがあれば嬉しく思います。

ではまいりましょう。

豊増一雄さん。 佐賀県有田に工房を構え、登り窯で白磁と染付の仕事をなさっています。

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地味な焼き物ですね、と良く言われます。

落ち着いた感じと、糖衣に包んで仰せの方も。

どちらも僕にとって最大の賞賛と受け止めております。

殊更作り手の主張が出ている器は、そのうち飽きてしまいます。

日々の繰り返しの中で、光る所をいつか発見してくれて、愛いヤツと、なでなでしたくなる様なうつわ。

奥ゆかしいのが好きです。

とは言え、人が作り出すもの。

エゴが無いと言えば嘘になります。

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生活の中、数多あるうつわの中で出過ぎないうつわとは何だろうといつも自問します。

400年に渉り連綿と続く有田には数えきれない程の窯跡があり、それぞれは、おおむね20~30年で打ち捨てられ、窯跡や物原(失敗作の捨て場)を残すのみ、その中でも、1630年までの初期の窯跡が好きで、よく見て廻ります。

荒削りだからこそ、作り手の呼吸も聞こえてくるような躍動感は、後の時代になると形を潜めます。

私の仕事は、どうしたらそう云う焼き物が出来るか、原料、作り方、窯、と、好きな時代の職人達に、一歩でも近づけるように「現代の生活に寄り添ううつわ」を本丸と見立てて、外堀を埋めるように進めてきました。

昔の人も同じだったように、窯を開けるたびに一喜一憂。

窯の中で起こっている事は、400年前も今も同じ。

仕事は、古人(いにしえびと)と対話するかのように進んで行きます。

古いもの咀嚼する事は、エゴを少し消してくれる浄化剤なのです。

今回余宮さんとの二人展は、良いトレーニングになりました。

うつわに定評ある余宮さんの胸を借りて、どんな展示になるか、ドキドキ、ワクワクしております。

1963年 中国上海生まれ 1984年 中国杭州市中国美術学院留学 1989年 京都府立陶工訓練校 成形科卒 1990年 同校 研究科卒     八世高橋道八に師事 1993年 有田町に戻り作陶 1994年 陶房七○八を開窯

豊増一雄さんは11月9日(土) 10日(日) 在店してくださいます。 是非、直接いろいろお話をなさってみてくださいね。

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 「豊増一雄 余宮隆 二人展」
2013年11月9日(土) ~16日(土) 12時~18時 会期中無休
豊増一雄さんは有田で初期伊万里のもつ風合いを追求した磁器を作り、
余宮隆さんは熊本で地元の土を使い土と火が作る表情を追求した陶器を作る。
二人とも登窯の仕事。 陶芸の本質に向き合う作り手。
濃く深く渋い器、並びます。
是非、手にしにいらしてください。