百福 

作家の器の店 南青山

高台のがたつき

田谷直子 灰釉片口

テーブルに置くとガタガタしてしまう器があります。

 

「まれ」ではなく「結構」あったりします。

 

特に荒めの土を使った、釉薬が高台の裏側までしっかりまわった器に多いです。

 

焼き物は、窯の中で土の粒子が溶けて、互いが引っ付きあって固まったもの。

 

なので、焼いているときに、伸びたり縮んだりして歪みがでます。

 

釉薬が溶けて、焼き物を乗せている板に引っ付いてしまったりします。

 

そんなこんなで高台に「がたつき」がでてしまうことがあります。

 

作り手が意図してつけているワケではありません。むしろ、がたつかないように、工夫をこらしています。

 

でも、がたつきがでてしまう。

 

高台は、作り手のこだわりが詰まっている部分でもあります。

 

その「こだわり」がなくなってしまうと、器としての魅力もなくなってしまう。

 

そこにこだわると、がたつき、などが出てしまう。

 

作家の器は、作り手の「こだわり」のカタマリですから、がたつきは、その器の個性のひとつ、でもあります。

 

が、やはり、日常使うには、がたつきがないほうがいい、という方は多いですよね。

 

この「がたつき」、実は、高台を荒いヤスリで削ることで、なくすことができます。

 

ただ、がたつきの大きいものは、かなり高台を削りますので、器の高台裏側の表情が変わります。

 

器自体のシルエットが変わるほどは削りませんし、削れません。

 

ただ、削り跡が、残ります。

 

もちろん滑らかに仕上げることはできます。

 

日常使いには、なんら差し支えありません。

 

そこから染みたりもしません。

 

むしろ使いやすいですよね。

 

が、作り手は、それ(高台を削ること)を、とても嫌います。

 

高台は「こだわり」の部分ですから、当然ですね。

 

で、がたつきのある高台。

 

ももふくでお買い上げ頂く際、ご要望があれば、削らせていただいています。

 

とても気に入ったのだけれど、がたつきが気になる、という場合は、ぜひお声をおかけください。

 

削ることで、気に入った器を大切に長くお使いいただければ、それが一番です。

 

そして、どうか作り手の思いも一緒に受け取ってください。

 

長く長く使ってください。


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